こんにちは、認定こども園副園長の「しん」です。
皆さんは、保育士や保育教諭として働きだしたり、転職しようとする際に、このような悩みを抱えたことはありませんか。
- 給料が低い園や人間関係が悪いヤバい園には就職したくないけど、見分け方がわからない
- 園の内情が見えず、ヤバい園かどうかわからないのに、どうやって条件の良い園を探せばいいんだろう
- 求人をじっくり探すのは大変なので、さくっとヤバい園を見分ける方法が知りたい
こども園副園長の私が断言します。
実はこれ、ヤバい園に共通する3つの特徴と見分け方さえ押さえておけば、ヤバい園を可能な限り見分け、回避して本当に良い園の求人を探しあてやすくなります。
そこで今回は、就職・転職を避けるべき保育園・こども園(ヤバい園)の条件3つと共通の特徴を紹介します。
もくじ
ヤバい園とは、お金・時間・人間関係に問題のある園のこと
まず、就職・転職を避けるべきヤバい園とは、お金・時間・人間関係に問題のある園を指します。
具体的にいうと、
- 給料が低い
- 時間を奪う
- 人間関係で疲弊する
ような園です。
それぞれについて、説明します。
給料が低い園
近年は、保育士や保育教諭の給料はだいぶ改善されてきたと言われていますが、その改善傾向を押し下げる園があります。それがヤバい園です。
そして、ヤバい園は一見しては給料が低いとは感じさせない給料システムにしている場合があるので注意が必要です。
皆さんは、給料と聞いて、どのようなイメージを持ちますか。
おそらく、収入とか、手取りとかを思い浮かべると思います。
収入とは、社会保険料とか税金とかを引かれる前の貰えるはずのお金すべてを指します。そして、手取りは収入から、社会保険料や税金などを差し引いて、実際に銀行口座に振り込まれるお金を指します。
このうち、月々の収入の金額を大きく見せることができる場合があるんです。
月々の収入の内容としては、基本給や手当があります。
ここで、ひとつ例を挙げます。
- 基本給18万円、手当2万円、ボーナス4か月分
- 基本給15万円、手当5万円、ボーナス4か月分
この2つのパターンで、どちらが年収が多いでしょうか。
どちらも月20万円で、ボーナス4か月分なら、双方とも320万円の年収に思えますよね。
ただ、この場合、②のパターンでは、年収が300万円にしかならない場合があるんです。
その理由はボーナスの算定方法です。ボーナスの算定方法については給与規定という社内のルールで定められています。その給与規定の内容として、ボーナスの1か月分というのは基本給に対するもの、と規定されていた場合、手当についてはボーナスにあたっては考慮されません。
その結果、年収が下がってしまうのです。
ヤバい園は、このようにあの手この手で人件費を下げてきます。それも、ぱっと見では給料が低くなっていることがわからないように隠ぺいしています。
時間を奪う園
ヤバい園は、できる限り人件費を下げるために、時間外での仕事をさせようとしてきます。
保育士や保育教諭で時間外の仕事といえば、制作物の準備のための持ち帰りの仕事であったり、日案や月案、保育計画の作成のために持ち帰りの仕事が一番大きいと思います。
ここでポイントなのは、「持ち帰りの仕事」という点です。
最近ブラック企業で対して、退職後に残業代を請求する事例が増えているといった話はテレビや新聞のニュースで見たことがあるかもしれません。
確かに、会社に残って終わらない仕事を終わらせるために残業した場合、その残業代が支払われていないのであれば、会社側は残業代を支払わなくてはなりません。
一方で、持ち帰りの仕事をした場合には、会社は残業代を支払わなくても良い可能性が高いです。
なぜなら、会社に残って残業をした場合には、会社の命令で会社にいた時間ずっと仕事をしていたと考えられるのに対し、持ち帰り仕事の場合には、仕事を会社の命令でしていたのか勝手に自分でしていたのかがわからないし、家にいてる間どの程度の時間仕事をしていたのかが明らかではないからです。
ヤバい園は、こういった抜け道を熟知しています。
後々残業代を請求されないように、持ち帰り仕事を奨励します。
園自体は閉園時間になればすぐに閉める。仕事が終わらないなら自宅でやれ。こういったスタンスの園はヤバい園の可能性が非常に高いです。
人間関係で疲弊する園
3つ目のヤバい園の特徴は、働いている人が人間関係で疲弊してしまうような園です。
主任保育士や主幹保育教諭が働いている人に対して理不尽な扱いをしていたり、パワハラをしていたり…
それに困って、副園長や園長に相談をしても、とくに対応もしてもらえない。むしろ、「あなたのためを思って叱ってくれている。」なんてことを言われてしまうこともあります。
こんな園では、長く働けないですよね。
本来であれば、主任や主幹の不適切な行為については、園の責任者である園長などが対策をしなければならないんですが、ヤバい園では役職者らが癒着しており、対策などしてくれません。
ヤバい園の見分けるには、家族経営かどうかを調べること
先ほどお伝えしたとおり、ヤバい園とは、お金・時間・人間関係に問題のある園のことをいいます。
そして、ヤバい園のお金・時間・人間関係の内容について説明しましたが、この点について大きな問題があります。
それは、外から見ている分にはなかなかわからないという点です。
ヤバい園の条件は分かったけど、求人情報やホームページなどを見てもヤバい園かがわからないのであれば、意味がないのでは?と思うかもしれません。
確かに、外からヤバい園の条件が見分けられないのであれば、結局避けられないので意味がないように思えます。
しかし、ヤバい園の条件自体は見分けられなくても問題ありません。
実は、ある共通の特徴を持つ園は、その多くがヤバい園に変貌しています。
ですので、その共通の特徴を押さえておけば、可能な限りヤバい園を避けることができるようになります。
ヤバい園に変貌する園が有する共通の特徴は、「家族経営」であることです。
家族経営の園は、メリットがほとんどありません。
園長や主任・主幹の役職が一族で埋められ、全体の人件費を押さえて一族に分配しようとします。
そのため、ヤバい園へと変貌していくのです。そして、役職者が一族で埋められている以上、自浄作用もありませんので、今後も改善が期待できません。
したがって、就職・転職活動の際には、気になる園が「家族経営」かどうかという観点から調べてみましょう。
気になる園が「家族経営」かどうかの判断方法については、こちらの記事で紹介しています。
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まとめ: 「家族経営」の園を避けて、有利な就職・転職を目指そう
今回は、就職・転職にあたって避けるべきヤバい園の条件3つと共通の特徴を紹介しました。
間違ってヤバい園に捕まってしまうと、給料も上がらず、人間関係に疲れ、キャリアアップも望めず、無駄に疲弊してしまうことになります。
求人票の段階で、こういったヤバい園を避けておけば、よりよい園に出会うの可能性がグッと高くなるので、意識してみてくださいね。