こんにちは、認定こども園副園長の「しん」です。
みなさんはこのような悩みを抱えたことはありませんか。
- 転職したいけど、園の内情がわからない。
- 就職にあたって、現場の情報を少しでも得たい。
- 情報収集にはそれほど時間をかけたくない。
現在認定こども園で副園長として活動する「しん」がこれらの悩みにこたえます。
園の現場を最も良く知っているのは実際に働いていた保育士さんですので、園での勤務情報を聞けば間違いないでしょう。
しかし、実際に園での勤務経験のある保育士さんから話を聞く機会はなかなか得られないと思います。
そこで、話を聞くような人がいない場合でもできる限り園の情報を得られる方法を以下で紹介します。
結論からいえば、
- 保育士の園へのクチコミサイトを活用する
- 親の園へのクチコミサイトを活用する
- 担当者付きの転職サイトを活用する
の3つの方法があります。
もくじ
保育士の園へのクチコミサイトを活用する
もっともメインで活用するべきサイトです。
保育士のミカタ
最も大手と言われているのは、「保育士のミカタ」ですね。
簡単にいうと、実際に勤務した保育士が保育施設の評価とクチコミを行っており、その評価とクチコミをもとに保育士として働ける施設を探せるというものです。サイトの基準でかつて園で勤務していたと判断されたクチコミは42万件にものぼるため、気になる園についての情報も得られる可能性が高いです。
このサイトの特徴やメリット、デメリットは以下のとおりです。
特徴
- 登録時に以前勤務していた園の評価・クチコミの投稿が必須
- クチコミの正確性・信頼性を確保するために本人確認を徹底
- 長期的に利用するなら有料に
メリット
- 実際に働いていた保育士らによる園の内情がわかるクチコミ
- どの園についても良い面と悪い面双方のクチコミを見ることができる
- 投稿者の年齢や経験などもわかるため、自分のキャリアに応じた情報を得られる
デメリット
- 有料(条件により無料はあるが、がっつり活用しようとするとハードルは高い)
- 本当に信頼性が高いかは微妙な面がある
- 地方ではそもそもクチコミがない
こちらのサイトは園についてのクチコミを記載する場合には、悪いクチコミだけでなく、良いクチコミも書かなくてはならず、どの園についても良い面と悪い面を知ることができるため、クチコミ内容が一方に偏らないのが大きな特徴です。また、電話確認などで本人確認を行っているため、実際の勤務歴がないクチコミ防止にも力を入れています。
しかし、じっくりと使おうとすると、お金を払うか、あまりサービスの良くない転職サイトへの登録が必要になるなど、負担は大きいです。また、本人確認の方法も面談で保育士証・勤務実態・クチコミから確認するというもので園の協力はないため確実とまではいえません。仮に勤務実態があったとしても過度に園の評価を下げるようなクチコミをする可能性もあるため、複数のクチコミから総合的に園の実態を見極めたほうがよいです。
保育園まるごとランキング
次に保育園まるごとランキングですね。
こちらのサイトは、保育士によるクチコミのみのサイトというわけではありませんが、「東京都福祉サービス第三者評価」のデータをもとにサイトの独自基準で各園をランキングして掲載しており、参考になる面もあるかもしれません。
メリット
- 点数で明確に表示される
- 東京の園情報が多く載っている
デメリット
- 運営者が不明
- 第三者機関の評価データを無断で借用している
- 第三者機関の評価にプラス独自評価をしており、個人の思想が強く反映されている可能性が高い。
東京の園について、色々な指標について点数化し、わかりやすくしてくれているのは非常に良いです。しかし、「サイトの運営は、新聞社、週刊誌などで実績のあるジャーナリストを中心に、執筆・編集を担当しています。独自取材・編集による記事・データを中心に記事を作成しています」とは記載されていますが、その執筆者らの名前もほとんど掲載されておらず、信ぴょう性に欠ける印象です。参考程度に考えておいた方がよさそうです。
親の園へのクチコミサイトを活用する
次に園の内情を知る方法としては、保護者が投稿するクチコミサイトを確認するのがおすすめです。
園の中でのギスギスした状況って、どれだけ隠していたとしてもある程度はバレています。園長に対する態度をとっても、どれだけ体裁を整えていようと親には伝わっていますし、保育士間でのコミュニケーションの取り方や、普段の保護者への対応を見ても、「あっ…察し」となり、それがクチコミサイトに載せられます。
そして、こういった保護者が投稿するクチコミサイトで注意するべきなのは、ネガティブな意見を書いている場合です。
保護者がポジティブな意見を書いている場合、ある程度信用しても良いです。ポジティブな意見というのは偏見が入りづらいからです。
子どもにいつも笑顔で接してくれる、お迎えの時には担任が必ず今日の出来事を報告してくれる、給食の献立が和食メインで食育に力を入れている…といったものは、あまり偏見は入りづらいですよね。
それに対して、子どもをひっぱっているところを見た、保育士ににらみつけられて注意された、子どもに大きな声で叱っているところを見た…
子どもをひっぱっていた理由は何でしょうか。苛立ちからかもしれませんし、そのまま歩くと危ないからかもしれません。保育士は本当ににらんでいたのでしょうか。真面目な顔で注意しているのを、注意されたことから不機嫌になり、にらみつけられたと書いているのかもしれません。子どもに大きな声で叱っていたのでしょうか。本当に危ない時は保育士も大声で注意することはあります。
このように、ネガティブな意見はそれ単体を完全に信じるべきではありません。複数の意見をしっかりと確認して、園全体としてネガティブな意見がどの程度あるのか、本当に園がそのような状況にあるのかを見極める必要があります。
保護者によるクチコミが記載されたサイトとしては、以下のものが有名です。
- みんなの幼稚園/保育園情報
- ご近所SNSマチマチ
- ウィメンズパーク
- 保育地図(これはできてまもないサイトなので、クチコミ数が2000件程度と少ないです)
担当者付きの転職サイトを活用する
上記2種類のクチコミサイトを活用して、ある程度めぼしい園を絞りこんだら、担当者が付いてくれる転職サイトを活用しましょう。
担当者付きに転職サイトについては、以下の記事で紹介しています。
-
【施設により待遇が違う!】保育士・保育教諭の求人の探し方
2021/8/17
保育士・保育教諭の求人なら求人サイト こんにちは、認定こども園副園長の「しん」です。保育士や保育教諭、幼稚園教諭の求人は、保育士等のリクルートを専門にしている求人サイトで探すのが一番です。 求人サイト ...
こういった転職サイトは、転職サイトをとおして園に就職した場合に園から報酬を貰って運営しています。このように、求職者が転職サイトをとおして就職をしてくれさえすれば、どの園に就職しようともその園から報酬を貰えるため、特定の園をひいきにしたりすることはあまりなく、むしろ求職者が就職したくなるような園を積極的に紹介してくれます。
そして、転職サイトは求職者に園をアピールするために、提携している園の情報収集は欠かしません。良い情報だけでなく、悪い情報も積極的に集めているのです。
そのため、転職サイトを活用する場合には、担当者に対して明確に就職にあたっての条件を伝えましょう。
例えば、できるかぎり保育に集中できる環境がいい、とか、残業や持ち帰りがない園がいいといったものですね。
こういった条件に対して、担当者は「この園はICTを積極的に採用しており、業務改善が進んでいて残業等が最近はないようです。」といった情報を教えてくれるかもしれません。
ただ、担当者がもつ情報が古い可能性があることや、人間関係は就職後に変わっていく可能性があることにも注意しておきましょう。
まとめ: 働き出してから後悔しないためにも、入念な情報収集を
いかがでしたでしょうか。
園の内情というのは、実際に園にかかわりをもった人でないとなかなかわからないものです。園の内情を良く知った保育士や保護者からの情報を集めて、転職・就職に活かしましょう。
ここを怠らずに丁寧に調べておくと、働き始めた後に「こんなはずじゃなかった…」となる確率が格段に低くなりますよ。